人体に影響?電磁波    

電磁波については、様々な意見があります。高圧線や送電線から発生する電磁波が身体に影響を及ぼすかどうか気になるところです。最近影響があるという報告もありましたが、生活の中には様々な電磁波が飛び交っています。不動産と電磁波との関わりは?


東京電力のパンフレットから

「電力設備(50ヘルツ)から生じる磁界の健康への影響については、わが国では(財)電力中央研究所が中心となって調査・研究を進めています。”東京電力”としても科学的な知見を蓄積し、この問題への理解に役立つよう、1989年からショウジョウバエやラットなどを用いた動物実験による研究を行っており、これまでに50,000ミリガウスまでの磁界では影響は認められていません。
また国内外の研究期間(WHOの環境保健基準69/環境庁(1992年、1995年)/資源エネルギー庁(1993年)/全米科学アカデミー庁(1996.10)/国際非電離放射線防護委員会ガイドライン「一般公衆に対し1000ミリガウス(50ヘルツの場合)」 (1998.4))が身近に存在する磁界の影響を総合的に評価していますが、いずれも健康の影響は認められないとしています。
一方、電力設備から生じる磁界は、通常数ミリガウスから数10ミリガウス程度であり、関係機関の示した値より十分小さくなっています。
以上のことから、電力設備から生じる電磁界が人の健康に有害な影響を及ぼすことはないと判断しています。今後も調査・研究に取り組み、科学的な知見を蓄積するとともに、正確な情報をお伝えしていきます。


不動産売買の現状
鉄塔、変電設備が近くにある場合や、高圧線が上空を通過している場合などは、やはり買主の心理としてはマイナスです。場合によっては、窓から見えるだけでも嫌う人はいます。その多くはやはり何か影響があると考えている場合が多く、売主側の立場としては、上述した東京電力の説明をすることになるでしょう。また、全く根拠はないのですが、磁力が健康の為になるというトークをする場合があります。でたらめです。
気をつけなければならない点は、電磁波の影響だけでなく、高圧線が上空を通過している場所や設備が隣接している所は、その土地での建物の高度や構造の制限、また土地に地役権が設定されている場合があることです。


はたして
下欄には、東京電力のパンフレットから基本的な図を紹介します。私たちの身の回りには様々な電磁波が飛び交っていることが解ります。今後さらに多くなることは容易に予想されます。最近では携帯電話が脳に障害を与えるとの報告(海外)もあるほどです。私たちは情報を鵜呑みにするのではなく、自分自身で判断のうえで行動しなければなりません。どうしても気になる人は避けた方が良いでしょうし、気にすることは無いと考えるなら発生源を構造物としてとらえるだけでしょう。
これから不動産を取得する場合や、賃貸の場合でも小さな子供がいる場合は近く(鉄塔などの電磁波が発生する設備から100m位)は避けた方がよいと考えます。