古地図からわかること    

現在私たちが生活している場所は、以前は何があった場所なのか、どのような土地利用がなされていたのか。これを知るには、もちろん以前からの住人に聴くのが確かなことです。でも、それが解らない場合はどのようにして調べればよいのでしょうか、何か手がかりはあるのでしょうか。それにはやはり古い地図を頼りに調べるしかなさそうです。開発により手を入れた現在では解らない土地利用も、地図が残っている時代であれば、おおよその土地利用形態はつかめます。


住宅が密集していても、以前は沼地であるとか、団地が立ち並んでいても、そこは畑や田であったりします。又、埋め立てられた谷なのかもしれません。 
不動産とは直接関係ない事柄と思われそうですが、開発が進んだ都市部では、従前の土地利用形態は知っておくことは大切なことです。特に工場跡地などでは、有害な埋設物が見つかって、問題となっています。埋設物だけではなく、地盤の性質は、地震の際の揺れにも関係します。詳しい調査はボーリング調査などが必要ですが、大まかな状況は古地図でも判断できる場合があります。又、今まで気づかなかった周辺の微地形や大きな木が意味を持っていることに気づくかもしれません。

古地図があれば一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。古地図は、図書館や、国土地理院で探すことができます。参考までに東京の変遷を「(財)日本地図センター発行地図で見る東京の変遷」の地図を参照して掲載します。